世界中を冒険している二児のパパ

旅行や写真をメインに、それに加えて、ファイナンシャルプラン、育児などを紹介していきます。

ライフステージ毎に加入すべき保険について

まず初めに、保険に入ることはお勧めしません。

が、それでも、守らないといけない人がいる場合など(結婚した・子供が生まれた・親の面倒を見ている・奨学金返済が必要など)は、その分の保険をかけておく。

ただし、その際も、ライフプランから必要な金額を計算して、適切な保険に加入する(なんとなくで保険に入らない)、というのが、基本的なスタンスです。

ちなみに保険は、還元率が宝くじと同じか低いくらいとも言われているので、そういうものだと割り切って契約しましょう(例えば、もしもに備えて、300万円の宝くじを買おう!という割り切りですね)。

保険の種類

「保険」といっても、色々な種類があるので、わかりにくい!のですが笑、

まず、国や地方公共団体が運営する公的保険と、民間の保険会社が運営する私的保険に分けられます。公的保険は医療保険、介護保険、年金保険などで、これらは強制加入ですし、今回は検討しません(色々と悪く言われることもあるかもしれませんが、非常に良い制度です)。

さて、私的保険は更に、生命保険(第一分野)、損害保険(第二分野)、その他(第三分野)に分かれ、更にそれぞれ色々な保険があるのですが、特に多くの人が検討するであろう以下3つの保険について、これから検討していきたいと思います。

  1. 生命保険(第一分野):生死に関して保証する定額給付(あらかじめ決められた保険金が支払われる)の保険です。終身保険、定期保険、養老保険、個人年金保険などがありますが、検討するのは、①収入保障保険か定期保険(「保険」で貯蓄を考えてはいけませんので、終身保険や養老保険は無しです)、②就業不能保険です。収入保障保険と就業不能保険の違いは、例えばこちらをご参考まで(ざっくりいうと、収入保障は死亡したとき、就業不能は死亡していないけれど病気などで働けなくなったとき、に備える保険です)。なお、もし毎年余剰金があるのであれば、所得税と住民税の控除のために個人年金保険を検討してもよいかもしれませんが、ここでは割愛します。
  2. 損害保険(第二分野):偶然の事故で発生した損害を補填する保険です。火災保険、自賠責保険、自動車保険などがありますが、検討するのは火災保険です。自動車保有者は、別途、自動車保険を検討してください(個人的なオススメは、KINTOですが)。自転車保有者は、火災保険に特約をつけましょう。
  3. その他(第三分野):ケガや病気に備える保険です。医療保険、介護保険、傷害保険、がん保険、所得補償保険などがありますが、医療保険を検討します。

ライフステージの例 

保険加入に当たって、一般的な以下のライフステージ毎で検討していきたいと思います(学生結婚をされる人がいるかもしれませんが、多くの方は就職してから結婚されると思いますので、その想定です)。

  • 学生、社会人1年目、結婚(共働きor専業主婦/夫)、出産、家の購入、子供の独立、未婚者

0.学生

学生の方は、保険への加入は不要です(賃貸の場合、火災保険への加入は必須ですが、詳細は2-1で記載します)。

ただし学生でも、家族の面倒を見ている・奨学金返済が必要などは、生命保険を検討されてもよいかもしれません(ここでは割愛します)。

1.社会人1年目

社会人1年目も、学生同様、保険への加入は不要です(学生と同様、守らない人がいる場合は検討の余地あり。また賃貸の場合、火災保険への加入は必須ですが、詳細は2-1で記載します)。

*社会人1年目は、保険会社の絶好のカモなので、保険会社に就職した友人や友人の友人などが、色々な方便で加入を迫ってきますが、絶対になんとなくで入らないで下さい(かくいう私は、なんとなくで加入して後悔していますが・・)!

2.結婚

一般的には、結婚することで、守るべき人ができると思いますので、これから保険加入を検討することになります。なお、3.出産~6.退職までは、基本的にこれらの保険の検討を行っているという前提で、重複する記載は省略しています(ので、2-1.あるいは2-2から読んでください)。

2ー1.結婚(共働き)

まずは共働きの場合です。

  • 生命保険は、どちらか一人が亡くなっても、生活していけるのであれば、収入保障保険か定期保険への加入は不要です(基本的に保険には加入しないというスタンス)。子供が生まれると話は変わりますが、それは後述します。他方で、就業不能保険は、生活水準を下げたくない方や自営業者の方は、加入を検討してもよいかもしれません(いくらの保険に加入するかの検討は、以下2-2をご参考まで)。民間企業に勤めている方であれば、1年6か月までなら傷病手当金(標準報酬月額の2/3)、それ以降は該当すれば障害基礎・厚生年金(傷害の等級や子の加算で異なる)が入りますが、月10~20万円となると思います。また自営業者の場合は、傷病手当金や障害厚生年金はありませんので、こちらの方はより重要です。ちなみに、どういう傷病でどのくらい入院するのかについては、こちらをご参考まで。
  • 火災保険は、賃貸の場合は、加入必須です(持ち家の場合は、4.家の購入で記載します)。不動産業者が指定する火災保険に入ってもいいですが、同内容でも価格ドットコムなどで探して入るほうがお得です(ハザードマップなどを見て、水災の危険がない場合は、水災の項目を除くなども検討してもよいと思います)。また、自転車保有者は、「個人賠償責任特約」を付けておきましょう(東京都では2020年4月から、自転車保険加入が義務化されています)。これで自転車のために別の保険を追加する必要はなくなります。
  • 医療保険は、基本的に不要です。サラリーマンなら、公的保険(健康保険や雇用保険など)や福利厚生などを活用すれば、対応可能でしょう。自営業者なら、公的保険を活用しつつ、ある程度の貯蓄があるのであれば、対応可能でしょう。サラリーマンでブラック企業に勤めている、あるいは自営業者で貯蓄がない場合などは検討してもよいと思います(が、基本的に不要なので、ここでは検討しません)。また、出産を考えている場合、切迫早産などで入院する可能性は、比較的高く(保険を勧めたいライフネット生命調べによると、3割のようですが)、私の妻も2回とも(通常の分娩による入院に加えて)入院がありましたので、妊娠する前に医療保険に加入しておいてもよいかもしれません(妊娠してからは、保証の削減有り。なお、通常分娩は医療保険の対象外です)。

2ー2.結婚(専業主婦/夫)

次に専業主婦/夫の場合です。

  • 生命保険(①収入保障保険か定期保険と②就業不能保険の両方)は、働いている方は加入しましょう(亡くなったら主婦/夫が生活できない)。主婦/夫の加入は不要です。その際、①保険金額をいくらにするのか、②どのタイプの保険に加入するのか、③どの会社を選ぶのか、の3点が重要です。
  • まず、①については、ライフプランをもとにご自身で必要保証額(亡くなった・働けなくなった際に、亡くなった・働けなくなった以降に得られる収入と必要となる支出を算出して、収入で賄えない金額のこと)を計算するのですが、難しい方はオリックス生命のシミュレーターを活用してみてはいかがでしょうか(ざっと調べたところ、これが一番わかりやすくて妥当な金額でした)。楽天のページは必要保証額のイメージは持ちやすいですが、算出される必要保証額の額が高すぎます。。ちなみに、必要保証額を計算するのが、保険会社の腕の見せ所ですが、ちゃんと計算してくれる人に出会ったことがない(基本的に彼らの会社の彼らが売りたい保険を勧めてくるだけ)。。ファイナンシャルプランナーに相談するのも一案です(ただし、保険の営業を行っているFPは、保険の営業と変わりませんので、要注意)。
  • 次に、②どのタイプの生命保険にするかですが、検討するのは①収入保障保険か定期保険、②就業不能保険です。必要保証額を計算したことで、必要な保険金額は年が経つにつれて減っていくことをご理解いただけたと思いますが、これに対応できるのが、これらの保険だからです。収入保障保険と就業不能保険は毎月支払う保険料は同額ですが、毎年もらえる保険金額が減っていきます(その分、保険料が割安)。定期保険はご自身で毎年、保険金額を減らしていきましょう(その分、手間がかかる)。どちらにするかは、③どの会社を選ぶのかと合わせて決めましょう。
  • ③どの会社を選ぶのかについて、まず検討すべき会社は、ご自身の会社の団体保険です。入社1年目は怪しいなと思っていましたが、無駄な費用(広告など)がかかっておらず、会社が福利厚生として実施している場合もあり、ご自身の会社にあれば、これを活用しない手はありません(途中退職を考えている場合は除きます)。ちなみに団体保険は、基本的に毎年契約となり、定期保険しかないと思いますので、その定期保険に加入しましょう。団体保険がない場合は、価格ドットコムなどで収入保障保険と定期保険かを検討しましょう。個人的には、定期保険の場合の毎年契約の手間のデメリットを考慮して、収入保障保険を選択し、良いと思った企業の保険に加入します。ちなみに収入保障保険と就業不能保険の保険金額は同額でよいと思います。
  • 火災保険と医療保険は、上記2-1と同様ですので、割愛します。

3.出産

次に出産です。守らないといけない存在が増えますので、共働きの人も生命保険に加入します。

  • 生命保険(①収入保障保険か定期保険と②就業不能保険の両方)は、働いている方は加入しましょう主婦/夫の加入は引き続き不要です保険の選択は、2-2と同様です。なお、共働きの方について、一点だけ注意点です。基本的に会社の団体保険を活用しましょうとしていますが、どちらか一方のみが契約者とならないようにしましょう(つまり、夫が夫の生命保険を契約・支払いし、妻は妻の生命保険を契約・支払いとして、夫が自分と妻の生命保険を契約・支払いしないようにする)。そのため、どちらかの会社に団体保険がない場合は、その方は団体保険ではなく民間の保険に加入してください。大きな理由は、①死亡保険が相続税ではなく所得税となってしまい、課税額が増えてしまうこと(そのため取得できる金額も減ります)、②「一般の生命保険料控除」が少なくなってしまうこと(上限額が決まっているので、二人分を払ってしまうと超過してもったいない)、の2点です。特に①は大きいです(追ってシミュレーションできればと思いますが、例えばこちらご参考まで)。
  • 火災保険と医療保険は、上記2-1と同様ですので、割愛します。出産が終われば、妻の医療保険は解約してもよいかもしれません。

4.家の購入

住宅ローンを組んで家を購入する人が大半だと思いますので、その前提で記載していきます。団体信用生命保険(団信)と火災保険に加入されますので、色々と変更が必要です。

  • まず生命保険は、団信と重複するため、保険金額を下げましょうただし、住宅ローンを収入合算(契約者だけなく配偶者の収入も合算して返済すること)で組んでいる場合、配偶者に何かあっても住宅ローン返済額は変わらないため、配偶者の生命保険を増額しましょう。
  • 火災保険は、長期契約・まとめ払いにしましょう。これといった留意点がないですが、まとめ払いにすると保険料が安くなります。
  • 医療保険は、(厳密には医療保険ではないですが)疾病保証付き団信を検討されてもよいかもしれません。

5.子供の独立

末子が独立(就職など)することで、守らないといけない人がいなくなりますので、保険の辞め時です。

  • 生命保険(①収入保障保険か定期保険)は、基本的に解約しましょう(親の面倒を見ているなどであれば、減額)。なお、②就業不能保険は、念のため退職まで継続してもよいと思います。
  • 火災保険は、特に変更なし(必須のため必要な保険に引き続き加入)。
  • 医療保険も、特に変更なし(基本的に加入しない)。

6.未婚者

最後に、結婚されない方のケースです。この場合は、上記2-1と同様です。部分的に修正しつつ、転記しておきます。

  • 生命保険(①収入保障保険か定期保険)は、守るべき人(親など)がいないのであれば加入は不要です。他方で、②就業不能保険は、念のため加入を検討してみましょう。
  • 火災保険は、賃貸の場合は、加入必須です(持ち家の場合は、4.家の購入のとおり)。不動産業者が指定する火災保険に入ってもいいですが、同内容でも価格ドットコムなどで探して入るほうがお得です(ハザードマップなどを見て、水災の危険がない場合は、水災の項目を除くなども検討してもよいと思います)。また、自転車保有者は、「個人賠償責任特約」を付けておきましょう(東京都では2020年4月から、自転車保険加入が義務化されています)。これで自転車のために別の保険を追加する必要はなくなります。
  • 医療保険は、基本的に不要です。サラリーマンなら、公的保険(健康保険や雇用保険など)や福利厚生などを活用すれば、対応可能でしょう。自営業者なら、公的保険を活用しつつ、ある程度の貯蓄があるのであれば、対応可能でしょう。サラリーマンでブラック企業に勤めている、あるいは自営業者で貯蓄がない場合などは検討してもよいと思います(が、基本的に不要なので、ここでは検討しません)。

以上、長くなりましたが、何かしらご参考になれば幸いです。